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息子の額と鬼の話

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息子の額と鬼の話

こんにちは、ギンジローです。

昨日の投稿を書いていて、思い出したことがあります。

それは。

かつて、息子の第三の眼も閉じたこと。

正確には、息子の額の眼が閉じるよう祈ったこと。

私が自分の額を閉じるより、もっともっと前のことです。

UnsplashArtiom Vallatが撮影した写真

今の家に引っ越してからしばらく後のことなので、
15年くらい?前でしょうか。
(これまたすっかり忘れていて、ハッキリ覚えてませんが)

そういえば、息子もときどき不思議なことを話していました。
なぜ、昨日まで忘れていたのか自分でも不思議ですが・・・

あるとき、まだ幼い息子が私に言いました。

「鬼さんがきたよ」

私はドキリとしました。

いつも子供たちと一緒に寝ている部屋で、
床から鬼が生えてきた、と。

息子はまだ保育園に行っている頃でしたので、
詳しいことは分かりませんが、

角があった。

そして息子の足を掴もうとした。

床から完全に這い出る前、
おそらく胸のあたりまで出てきて、
幼い息子に向かって手を伸ばしてきた。
息子が掴まれないよう避けると、鬼は消えた。

というのです。

UnsplashArtsy Vibesが撮影した写真

ドクン。

胸が鳴り、私は一気に血の気が引きました。

今の家は新築マンションで、竣工と同時に一斉入居。
特別イヤな感じはありませんでした。

-ああ、この子は引き寄せてしまう-

私は焦りました。

私自身は鬼と遭遇したことはありませんが、
強いのは間違いありません。

-勝てない。

そう思いました。

-でも私は、この子の母親。何があっても守らねば。

自分にそんな力はないと分かっていても。

どうすれば良いか分からない私は、
それからしばらくの間、
息子が寝ているときにその額を撫でながら祈ります。

-眼を、閉じようね。
-怖い思いをしないように。
-怖いものがこないように。
-だいじょうぶ、だいじょうぶだから。

上から下へ、まぶたを優しく閉じるように、繰り返し繰り返し・・・

UnsplashJohannes Plenioが撮影した写真

いつしか、息子から不思議なことを聞くことはなくなりました。

鬼の話もその一度きり、です。

その是非は、今も分かりません。
息子は昨日で19歳になりました。
いつか、息子に施した封印を、祈りを、天にかえすべきなのかもしれません。

-第三の眼