こんにちは、ギンジローです。
昨日の投稿を書いていて、思い出したことがあります。
それは。
かつて、息子の第三の眼も閉じたこと。
正確には、息子の額の眼が閉じるよう祈ったこと。
私が自分の額を閉じるより、もっともっと前のことです。
今の家に引っ越してからしばらく後のことなので、
15年くらい?前でしょうか。
(これまたすっかり忘れていて、ハッキリ覚えてませんが)
そういえば、息子もときどき不思議なことを話していました。
なぜ、昨日まで忘れていたのか自分でも不思議ですが・・・
あるとき、まだ幼い息子が私に言いました。
「鬼さんがきたよ」
私はドキリとしました。
いつも子供たちと一緒に寝ている部屋で、
床から鬼が生えてきた、と。
息子はまだ保育園に行っている頃でしたので、
詳しいことは分かりませんが、
角があった。
そして息子の足を掴もうとした。
床から完全に這い出る前、
おそらく胸のあたりまで出てきて、
幼い息子に向かって手を伸ばしてきた。
息子が掴まれないよう避けると、鬼は消えた。
というのです。
ドクン。
胸が鳴り、私は一気に血の気が引きました。
今の家は新築マンションで、竣工と同時に一斉入居。
特別イヤな感じはありませんでした。
-ああ、この子は引き寄せてしまう-
私は焦りました。
私自身は鬼と遭遇したことはありませんが、
強いのは間違いありません。
-勝てない。
そう思いました。
-でも私は、この子の母親。何があっても守らねば。
自分にそんな力はないと分かっていても。
どうすれば良いか分からない私は、
それからしばらくの間、
息子が寝ているときにその額を撫でながら祈ります。
-眼を、閉じようね。
-怖い思いをしないように。
-怖いものがこないように。
-だいじょうぶ、だいじょうぶだから。
上から下へ、まぶたを優しく閉じるように、繰り返し繰り返し・・・
いつしか、息子から不思議なことを聞くことはなくなりました。
鬼の話もその一度きり、です。
その是非は、今も分かりません。
息子は昨日で19歳になりました。
いつか、息子に施した封印を、祈りを、天にかえすべきなのかもしれません。